く~ちゃんの自然観察記

身近な自然観察や日々の出来事を気ままに綴っていきます。

2010年05月

有馬富士公園の林縁に自生のエゴノキがある。自生といっても植栽されたエゴノキの実を小鳥が運んできて生えてきたものだろうが、自生には違いない。
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このエゴノキに沢山の花とともに十数個の揺籃がぶら下がっていた。この作者を探したが、見つけることは出来なかった。
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帰ってから調べてみるとこのユリカゴは『エゴツルクビオトシブミ』というオトシブミが作者のようだ。
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そのほかにもコナラやアベマキ・クヌギの類にもチラホラと揺籃を見かける。こちらは『ヒメクロオトシブミ』というオトシブミが作ったユリカゴだろうが本人が造っているところを見てみたいものだ。


有馬富士公園には数多くのクレマチスの植え込みが設けられている。どうやら、この公園に以前は多くの自生種のカザグルマがあったことに起因するようだ。
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しかし、今は自生種は極めて数を減らしてしまっている。生息環境が変わってしまって適応できないのかはたまた盗掘されたのか。
数少ない自生種の風車に出会うことが出来た。花が無ければ見落とすこと請け合いだ。林縁の湿地で細々と生きながらえている姿には郷愁を覚える。
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この日本原産のカザグルマは19世紀後半にヨーロッパへ持ち出され、品種改良をされた後クレマチスとして日本に戻ってきた。


『ヒトツバタゴ』はモクセイ科の落葉高木で、日本国内の自生地は少なく、いずれも国や自治体によって天然記念物に指定されている。
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ここ、有馬富士公園にも1本だけ本種があるが、もちろん自生ではなく人為的に植栽されたものであり、天然記念物ではない。
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しかし、珍しい木であることには違いなく、その割に冷遇(?)されているようで、芝生の広場の片隅でヒッソリと暮らしている。
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高さは5mくらいで枝張りも同じくらいだろうか、今年も真っ白な風変わりな花をつけている。花は雄花をつける木と両性花をつける木があるというが、本種がそのどちらに属しているのかは私にはよく判らない。秋に実が出来れば両性花ということになるので観察を続けていきたい。
一般には『ナンジャモンジャ』の木と呼ばれ知られている。


5月21日に猪名川町のつつじが丘小学校3年の皆が環境学習のために有馬富士公園を訪ねてくれた。
ここでの指導は毎回キッピーフレンズが行っている。私も新人ではあるが、先輩に混じって加わった。
春と秋の2回来てくれているようで、今回は水辺の生き物の観察会だった。
園内のトンボ池でいろんな生き物を観察し、発表をしてくれた。
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また、秋の学習に備え、班の木を選定した。
私が補助担当した6班は『ミヤマガマズミ』を選んだ。
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今は青々としているこの木も秋に彼らが再びやってくるときにはどのように変化しているのだろうか、次回はその変化を観察して発表してくれる。
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池からの帰り道に、「く~ちゃん、この花の名前教えて~」といわれたのだが、歳は取りたくはないもので喉まで出ていても答が口から出てこなかった。
そこで、今ここで皆に答えておきま~す。『ムラサキツユクサ』で~す。
確か園芸植物のはずだがどういう経緯で園内の路側で咲いているのだろう???


有馬富士公園は自然公園と都市公園の2つの要素を持っている。良いか悪いかは別にして、公園造成時に植栽された木々や草花も多いのである。
今花盛りの植栽樹木の花を3種紹介したい。
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『ヤマボウシ』です。センター近辺には植栽されたこの樹が沢山植わっている。最初緑色だった萼片が今は真っ白に色づきまるで花弁のようになって綺麗だ。秋には実が赤く熟し、食べると甘く小鳥たちにも人にも人気が有る。
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『エゴノキ』です。ガーデン階段周辺に数本植わっている。今は5分咲きくらいだがこれから満開になると風情のある花を沢山つけてくれる。花はぶら下がり下向き咲くので下から仰ぎ見るほうが綺麗だ。蜂たちにも人気が有りクマバチやコマルハナバチがよく訪れる。果皮にはサポニンを多く含んでおりえぐいところからエゴノキの名前が出たといわれる。この木に寄生するエゴノネコアシアブラムシの虫嬰は面白い形をしている。
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この花を見て即答できる人はよほど植物通だと思う。『フタツバタゴ』の花です。
別名はナンジャモンジャという変な名前を貰っている。センター近くの芝生の片隅に1本だけ植えられている。今満開になっている。実はよく知らないので継続観察をしてみたい。


ヘビイチゴに実が出来始めた。直径が1センチくらいの実だ。



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この花は多くの雄蕊と雌蕊を持っているので雌蕊が結実したら沢山の実が出来る。



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でもこれは1個じゃないかといわれるかもしれないが、実の上の粒粒一つずつが果実なのだ。
貧弱な痩せた実ゆえ『痩果』といわれている。そして実のように見えているのは雌蕊の根元に有った『花床』とよばれる部分が大きくなったものだ。
ヘビイチゴとヤブヘビイチゴはよく似ているがヤブヘビイチゴは実が大きく、痩果にはこの写真のようなシワがない。
食べられるが、食べて美味しいものでもない。


つぎは『チドメグサ』です。
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多年草でセンター横の芝生を侵食するように増えています。
昔はこのクサを血止めに使ったことからこの名前が付けられました。
茎と葉を採取し洗浄後もんで患部につけると、収斂作用により血が止まるようです。今のところセリ科の植物とされているようです。
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最初の写真は5月初旬の写真ですが、残り3枚は昨日20日の写真で花が咲いていました。もちろん私は初めて見ました。とても珍しいと自分でも思ってます。本当にセリ科なんでしょうか?


今日は自然学習センターの近くで見つけたありふれた植物の中から、
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『ジシバリ』です。学習センターの壁に沿って生えています。葉はほぼ円形で地面を這うように茎を伸ばし広がっていきます。花茎は10センチくらいに立ち上がり葉を付けることはありません。舌状花のみの花をつけます。キク科の多年草です。
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これは『オヤブジラミ』です。事務所横の生垣の中にもはえている植物です。小さな目立たない花をつけていますが、実は所謂ヒッツキムシで衣服にくっつき勢力範囲を広げていきます。名前は虱のようにくっついて離れないところから来たようです。セリ科の一年生の植物です。
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センター横を林のほうに抜ける道のクヌギの葉によく見かけられます。『オトシブミのゆりかご』といわれるものです。オトシブミ科の昆虫が栗やクヌギなどの葉を巻いて中に卵を産み付けます。孵化した幼虫は木の葉を食べて成長します。これは『揺籃(ようらん)』といわれてますが、下に落ちることもあり、その形が昔の落し文に似ているところからこれを作る虫の名前になったようです。


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5月も半ばを過ぎると園内の木々も緑をいっそう深め、花々も移り変わってきた。あれほど咲き誇っていたミヤマガマズミやコバノガマズミも終わりを迎え今はこの『カマツカ』の花が盛りである。
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小枝に複散房花序をつけ、花弁は5枚でほぼ円形にちかい。雄蕊は21本あり、花柱は3本ある。香りというより強い臭いを辺りに振りまいている。秋には赤い卵形の実がなる。
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日当たりのよい林縁に生える落葉小高木で別名を『ウシコロシ』という。何故そんな名前があるのか詳しくは知らないが、この木は粘り気が有りよくしなることから昔は牛の鼻輪としての用途もあったようだ。そこで牛を制御することが出来るから、この名が出たのだろう。同様にカマツカも鎌の柄として使用されたことから付いた名前だ。


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園内の日当たりがよく水はけもよい傾斜地には今この様な一見変わった可愛い花をつけた植物を見かけます。『ヒメハギ』といいます。
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花の色は濃いピンク色で中央に3枚の花弁が合わさって筒状になった花があり、上部2枚の花弁の先は上側に反り下部一枚の花弁の先は房状に分かれています
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また花弁と同色の萼が5枚あり、内2枚はまるで羽を広げたように大きく広がっています。他の3枚の萼は小さく目立ちません。
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ヒメハギという名前は花が萩に似ているからと解説されていますが、私には似ているようには思えず、独特の形状だと思っています。むしろ葉を見ると萩に似ているかもしれません。
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太陽の光が好きなようで、運悪く日陰に生まれた個体は太陽を求めて立ち上がりますが、普通は匍匐状態で成長するように思います。
ヒメハギ科ヒメハギ属の常緑の多年草です。


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