く~ちゃんの自然観察記

身近な自然観察や日々の出来事を気ままに綴っていきます。

2010年07月

毛虫・毛虫・毛虫

出会った所謂毛虫を載せることにしました。嫌いな人はごめんなさい。
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黄金色のふさふさした毛並みの立派な毛虫君です。『スジモンヒトリ』の幼虫です。以前出会ったことがあったんですが、若齢で毛並みが揃ってなくて分からなかった記憶が有ります。今回はかなり成長した状態ですぐに判りました。
中々の食欲でハリエンジュの若木の葉を凄い勢いで食べていました。しつこく撮ってると怒って凄い勢いで逃げ出しました。
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次に出会ったのは、『ヨモギエダシャク』の幼虫でした。肌がツルットしてるから毛虫と言えないかも(笑)。セイタカアワダチソウの若葉を食べていました。名前はそのときは判らず、帰宅後写真で同定したんですが、多分正解だと思います。この子は緑色型でしたが、他にも褐色や黒色もあるようです。体長が50ミリくらいでしたのでこれで終齢かもしれません。
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次は、触らぬ神にたたりなし、触ると激痛のはしる危険な毛虫の筆頭に上げられるものです。『ヒロヘリアオイガラ』の幼虫です。桜の木の上のほうから凄いスピードで下りてきました。そのまま木の股で方向を変え別の枝へ登っていきました。一番絵になる(不謹慎?)3齢の幼虫だと思います。皆さん不用意に木肌に触れないようにしましょう。


ミスジガガンボとシロスジカミキリ

梅雨も明けた有馬富士公園の林内は不思議と蚊も蚋も寄ってこない。快適な空間を楽しむことが出来る。
笹の葉の上に大きな薮蚊の様な虫がいた。しかし、蚊と違って毛深くは無く、胸も腹も瑠璃色の輝きをしている。羽には黒い筋が入り、肢にも同様の筋が入っている。
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『ミスジガガンボ』という。体長は5ミリくらいしかないガガンボ科では最小といっても過言ではないかと思われるほどの昆虫だ。有馬富士公園の林の中ではではよく見ることが出来る。
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少し離れたオニグルミ(?)に『シロスジカミキリ』の雌雄が交尾をしていた。足場が無い場所で十分な観察が出来なかったのは残念だが、撮った写真を見ると大きなメスにやや小ぶりのオスがしがみついている。メスの体長はおそらく50ミリを超えていると思われる。日本でも最大級のカミキリムシの仲間と思う。


えっ!! ゴミが動いている!!

有馬富士公園を訪れたとき必ず行く場所に鳥の道のウッドデッキがある。
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ここには『トゲアリ』がおり、その様子を見に行くのだが、先日行ったとき一匹だけ動きが鈍いのがいて、どうしたことかとジックリ観察すると、後ろ足が一本付いていなかった。かなりのハンデのようで仲間の速い動きにはついていけないにも拘らず、何かしら懸命に仕事をしている様はいじらしくさえ思えた。
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そのとき、目の前にあった小さな塵がス~ット動いた、最初は風に吹かれたものと思っていたが、見ていると又動いた。
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風ではないようだ。カメラをそちらに向けると塵が逃げた。結構動き早く懸命に追いかけて撮影したが満足いく写真をモノには出来なかった。
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でも塵を背負った虫であることは分かった。塵の下から小さな足と縞目の怖い顔と大きな顎が見えている。
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写真を持ち帰り、調べてみると、『クサカゲロウの仲間』の幼虫と判明した。肉食のようで、食べ殻や小さな塵を大きな顎で背中に放り上げてくっ付けているそうだ。このような獲物の目をごまかす術を何処から身に付けたのだろう。


タカラモノ?

池の畔にやってきたら一段と耳鳴りがひどくなった。私の耳の中には年中ニイニイゼミが居るのだが(笑)。急なことなのでおかしいなと思ったら、何と本物の『ニイニイゼミ』が一斉に鳴き出したのだ。
生き物は梅雨明けを敏感に察知できるようだ。
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見渡すとそこかしこの木の幹にニイニイゼミの抜け殻がひっついている。おそらくよる地上に出てきて脱皮し早朝には飛び立つのだろう。それにしてもニイニイゼミの抜け殻は何故何時も泥まみれなのだろう?
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ニイニイゼミは見事な迷彩色の服を着ている。近くまで行っても気付かずに急に飛び立たれて驚くことが再三ある。



このニイニイゼミは宝物を三つも持っていた。
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昔はこのようにダニに寄生されたセミは余り見かけなかったように思うのだが・・・・、最近はよく見かけるようになった。
この赤いダニは『タカラダニ』と呼ばれるものだ。このダニに着かれたセミが珍しく子供たちが宝物のように大事にしたことによるネーミングだそうだが、少なくとも私の記憶にはそういう事実は無いのだ。



セミ以外にもタカラダニは寄生する。
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この日別の場所で『シロオビナカボソタマムシ』に出会ったが、クマイチゴの葉を食べていた彼もこのダニに取り付かれていた。
金銅色に輝く上翅には白い筋が2本入ったおしゃれな玉虫だが、タカラダニのアクセサリーはあまり似合うとは思えない。
尚このダニは人に着くことは無い。


タチツボスミレの閉鎖花

昨日は梅雨空の切れ間を狙って有馬富士公園に出かけました。久しぶりの訪問で沢山収穫があったんですが、その中から植物の話題を取り上げてみました。
春には園内各所で、タチツボスミレの花を見かけることが出来ました。しかし、この時期ともなりますともう花の姿はありません。
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がしかし、立派な種が開いているではありませんか。しかもあちこちで。
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原因はタチツボスミレの閉鎖花のようです。閉鎖花をつける植物は沢山有りますが、タチツボスミレもその代表的な種です。春の花が終わった後も開くこと無い花をつけて内部で自家受粉をして、セッセとクローンを製造しているのです。ブログ友の中に“庭にタチツボスミレが蔓延って困っている。雑草のように引っこ抜いてるが毎年一杯になると”嘆いている人がおりましたが、原因はこんな戦略的な繁殖力にあるようです。


ムネアカオオアリとオオニジュウヤホシテントウ?

イヤハヤよく降る雨だ。こう降ると有馬富士公園にもご無沙汰ばかりしている。従って、在庫が底をつき、ついにお蔵入りの写真を引っ張り出す羽目になった。
これは10日(土)に公園に行ったときの写真だが、ピンアマで公開をはばかるものばかりだが・・・・。
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『ムネアカオオアリ』である。
子供たちと林の奥深く自然観察に入ったときに目の前の木の幹に一匹だけいたものだ。
最初色合いからトゲアリかと思ったがより大きく10ミリ以上の体長で、棘も無く胸が両側から押しつぶしたような形になっていた。胸の色はトゲアリ同様赤銅色である。
この写真で検索をしたところ、ムネアカオオアリが有力候補として出てきた。ほぼ間違いないと思う。
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次は植え込みの葉先に付いていた天道虫である。
今もまだ同定に迷っている。全身に短い毛が生えているようで艶が無く白っぽく見えるが、星の数がやたらに多い。
WEBで検索をかけると2種が候補として上がってきた。
一つは『オオニジュウヤホシテントウ』もう一つは『ヤマトアザミテントウ』だ。星の大きさから『ニジュウヤホシテントウ』は候補から外したのだが・・・。
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オマケの写真、又『ウバタマムシ』がでてきた。この日に出会ったものだが、今回マクロがないので追加。


ヤマトシジミとヒョウモンエダシャクと・・・

この辺りでは普通に見かける蝶だが、最近は何故かツバメシジミのほうが多くなったような気がする『ヤマトシジミ』だ。
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幼虫の食草はカタバミ類ということだ。カタバミが減ったような気はしないが、ツバメシジミの幼虫のほうが食草の幅が広いのだろうか。
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この日もツバメシジミと花の取り合いをやっていたが、結構向こう意気が強く、ツバメシジミを追い払ってしまった。
名前にヤマトが付くだけに、今後も長く世代をつないで行って欲しい蝶だ。
林でシャクガの仲間に出会った。
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これは『ヒョウモンエダシャク』に間違いないだろう。大きな木の幹にとまっているところを撮影した。翼幅は50ミリくらいの目立つ蛾で、幼虫の食草は「アセビ」だそうだ。馬酔木は有毒のはずなのにそれを食草とするとは恐れ入った幼虫だ。
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もう一羽、葉の上でジッと動かない白い蛾がいた。翼幅は20ミリ足らずで、葉を揺らしても全く動かない。多分ヒメシャクの仲間と思われるが詳しくは分からない。


クチナガハリバエとシオヤアブ

『クチナガハリバエ』が桜の枝や幹にとまっていた。止まっていても何するわけでもなく、ただ止まっているだけだ。
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名前どおり、長い口吻を持っている。微妙にカーブしているのはおそらくこの方が食糧を得やすいのだろう。しかし、この子が食事をしているところを見たわけではないので想像の域を出ない。ハリバエというのはおそらく体毛が針のように尖ってよく目立つことから来ているようだ。
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幼虫はカブトムシ類の幼虫に寄生するとか言うが、地中にいる幼虫をどうやって見つけるのだろう?親が見つけるのか、孵化した幼虫が地中に潜るのか、そのような奇跡的な出会いを当てにしていてこの種が続いていること自体不思議だ。
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別の場所で食事中の『シオヤアブ♂』に出会った。神経質なこのアブも食事中ということで何枚か写真を撮らせてくれたが、暫らくすると不機嫌な羽音を残して餌(ミツバチ?)を抱いたまま飛んでいってしまった。


きのこと花と

きのこ第2弾です。有馬富士公園には様々なキノコが顔を出しているんですが、今回変わったきのこの群生に出会いました。色は淡褐色というよりも白に近いでしょうか、傘の溝線が深く中央まで入っています。中央には窪みがあります。最初は老菌かと思ったのですが、全てのキノコが同じように溝線が刻まれていますのでそうではなさそうです。柄は褐色で条線が入っており見るからに固そうです。30本ぐらいの群生でした。
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持ち合わせの図鑑では見当たらず、WEB検索をしますと、『カレバキツネタケ』と酷似してました。多分そうだと思います。
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その横には、『テングタケ』が、これは検索しなくてもすぐに判りますよね。可愛い幼菌ですが、傘にはイボをいっぱいつけて自己主張をしています。触らぬ神にたたりなしとその場を立ち去りました。
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少し行った福島大池の畔になにやらピンク色の花が・・・、残念ながらフェンスの中なので、双眼鏡で確認しますと、どうやら『コマツナギ』のようです。拡大写真が取れなかったのは残念ですが、一応カメラに収めておきました。
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又今はネジバナのシーズンでもあります。小さな小さな蘭の花ですが、花軸が螺旋状に伸びるためにこの名が付いています。右巻きと左巻きがあるようですが、うまく両者が揃ってましたのでカメラに収めておきました。どちらが右でどちらが左かややこしい限りですが、西洋のようにZ巻、S巻といったほうが一目瞭然ですね。


トゲアリ

有馬富士公園には『トゲアリ』のコロニーがある。
トゲアリは普通、林の朽木の根元近くの洞から侵入して内部にコロニーを形成するようだが、ここ有馬富士公園では人工構造物に作っていた。園内には木製のバードシェルターが随所に設置されているが、その内の一つが彼らの巣になっていた。
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まるでシロアリのように木の内部を強力な顎で噛み砕いて巣穴を広げているのだろうか、周囲には木屑が散乱している。写真で砂のように見えているのは全て木屑である。
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入り口は数箇所あるようで絶えず数十匹のトゲアリが忙しそうに行き来しており、動きの速さに撮影もままならなかったが、どうにか数枚をモノに出来た。かなり大きな蟻で、個体差はあるものの平均すれば8ミリといったところだろうか。頭部と腹部は真っ黒で、胸部が赤銅色になっている。
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胸部の背中側の両側が稜になっており四隅が飛び出して棘状になっている。それとは別に腰近くに更に一対の棘が生えており、それがまるで釣り針のように外側に曲がって非常にカッコいいのである。このカッコ良さに引かれて、有馬富士公園を訪れるときは必ずこちらの様子を見ることにしている。
トゲアリの生態については、いろんなWEBでまるで印で圧したように同文句が並んでいるのでここでは割愛するが、中々したたかな戦略を持っているようだ。


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