く~ちゃんの自然観察記

身近な自然観察や日々の出来事を気ままに綴っていきます。

2010年09月

福島大池の飛来鴨

福島大池の飛来鴨の報告です。前回不明の鴨も含めて今回は間違いなく同定もできたようですよ。
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まず以前から来ていた鴨ですが、一歩近付いてくれました。おかげでよく判りました。
『コガモ』でした(自身あり)。
もちろんまだ夏羽(エクリプス)ですから、オスの綺麗な冬羽には程遠いのですが、緑の翼鏡がキラリと煌いています。
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9月20日現在で20羽が到着しています。これからも増えていくことでしょう。
次にこちらの鴨です。
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先のコガモよりも大柄で、カワウの傍で寛いでいました。
これは紛れもなく『ヒドリガモ』です。
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これもオスはエクリプスですから、鮮やかな冬羽には程遠く、メスよりは少し色が濃くなっているものの、ジックリ見なければメスと区別が付きません。
こちらの飛来数は8羽でした。まだ独特の「ピ~ョ・ピ~ョ」という鳴き声は聞こえてきませんが、そのうち賑やかになることでしょう。
ご来園の節は是非福島大池まで足を伸ばして観察して下さい。
池の水は水位が3m以上下がっています。だからといって、池の中へは下りないで柵の外から観察しましょう。鳥達も安心して羽を休めていますよ。


『ヤブツルアズキ』

福島大池の北縁では今『ヤブツルアズキ』がこの独特な花を咲かせている。
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マメ科の黄色い花だが、花弁がねじれた独特の形状をしており、一度見たら忘れることは無い。
しかしこれに非常によく似た花をつける『ノアズキ』なるものもあり、花だけでは私のような素人は区別つかない。
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では何故これを『ヤブツルアズキ』と決め付けたかというと、すでにまめが出来ていたからで、豆の形状が『小豆』同様の線形(棒状)だから判断できた。
(『ノアズキ』は広線形で幅広のササゲに似ている。)
ヤブツルアズキの実を採集して小豆ご飯を作るという話もあるようで、私も試してみようかと思っている。


『ミナミアオカメムシ』

今まで多くの種類のカメムシに出会っているが、その中でも一番カラフルな種類ではなかろうか。
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『ミナミアオカメムシ』の4齢幼虫と考えられる。もちろん成虫はもっと地味で緑一色になるようだが、この変態の中ではこの4齢期が一番綺麗だと思う。
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林内の比較的日当たりの良い草地で「キツネノマゴ」を観察していたときに出会うことが出来た。体長は7ミリ足らずのカメムシで、比較的撮影に協力的だった。
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『ミナミアオカメムシ』は1950年代から60年代にかけて大繁殖し、農作物に重大な被害をもたらした有名な害虫だそうだ。
特に決まった植物ではなく、何でも良いようだが、その時は稲の吸汁被害が深刻で商品価値が無くなってしまったようだ。
名前のとおり南方系のカメムシで温暖化の影響下、北上を続けているようだ。


『ヌルデ』の雌花

以前ヌルデは雌雄異株と申し上げました。
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雄株は雌株よりも早く花を咲かせていたようですが、雌株の方は今が盛りのようで、果実のほうも次々と実ってきました。
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以前のブログで雌花がピンク色だというような誤解を生む表現をしていたようです。写真で御覧のように、雌花も白色です。そして果実がピンク色です。扁平な丸型の果実で、枝もたわわに実るようです。
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果実は熟してくると表面に白い結晶状物質が一杯出てきます。これはリンゴ酸カルシウムの結晶で小鳥達のミネラル補給に役立っています。(以前のブログでカリウム塩と言ったようです、訂正します)
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園内にはヌルデの木が沢山あります。大きいものは10mくらいの高さがあるようです。
リンゴ酸カルシウムは食品添加物や、サプリメントにも使われる吸収の良いカルシウムだそうです。
散策にこられたときに少し舐めてみませんか?鳥さんに怒られるかな(笑)。


『クワゴ』

9月15日午前、尼崎市七松小学校3年のみんなが環境学習で訪問してくれました。
それが終わって昼食後、例によって私のプライベート観察をしようと池に向かっていると、センター近くの桑の木でコヤツが頻りに葉を食べていました。
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最初見たときは、センターで飼っていた『カイコ』を誰かが悪戯であるいは実験的に桑の木に持ってきたのかな?と思ったんですが・・・。
確か『カイコ』は自然界では生きてはいけず、このような木の葉や枝の上で身体を支えることすら無理と学習してましたから、あり得ないはず。
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で、写真を持ち帰り検索をしたところ、『クワゴ』と判明しました。
『クワゴ』は蚕の原種といわれる野生の蚕で『野蚕』とも書くようです。
見るからに野性味あふれ、あの弱弱しいお蚕さんとは大違いです。
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試しに葉を揺らしてやると、完全防御の姿勢をとりました。胸(背中)の大きな目玉模様は充血したようで「怖いよ~」。
この他にも背中に3対の目玉印を持っています。最後尾にはカッコいいアンテナも付いています。
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2時間後再び確認したところ、少し離れた小枝でお昼寝中でした。大きさは7センチくらいでしょうか立派な体格のおそらく5齢幼虫と思いますので、間もなく蛹化するかもしれません。
次回はこの子の繭を捜して見ます。金色の繭だそうです。


干潟の水鳥たち

福島大池の水位が3m位下がってしまったことは以前にお伝えしましたが、それは取りも直さず広大な干潟が出現した事を意味します。
そこで今日はその干潟に集まっている小鳥達に焦点をあてました。以前アップした鳥もおりますが悪しからず。
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最初は以前強引に結論付けた鳥です。『コチドリ』の若鳥といいました。有ってるかどうかは判りませんが、更に大きく鮮明に撮れました。
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この鳥は比較的人影を気にすることなく近寄ってくれます。コチドリは本来もっとアイリングが黄色く、コントラストも鮮明な鳥です。
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次にこの鳥、これも強引に『トウネン』だ~!と思っています。もし違っていたら、笑ってやって下さい。
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彼らは北極圏で繁殖後、東南アジアなどの南方で冬を過ごすようです。日本には旅の途中で立ち寄る旅鳥です。従って、会えるのは僅か一期一会の世界です。
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最後は『イソシギ』に間違いないでしょう。日本で繁殖する夏鳥です。比較的会う機会は多いと思います。
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この日はセグロセキレイとの2ショット写真も取りましたが、大きさはほぼ同じくらい、尾羽の長さ分こちらのほうが小さく感じます。動きは活発で、干潟を縦横無尽に駆け巡って餌を探していました。
このように大きな干潟が出来た今は、思いがけない出会いもあります。
立ち寄られたら、ぜひ野鳥観察をして下さい。鳥までの距離は遠いですから、双眼鏡は必須ですが・・・。



前回“冬鳥がやってきた”で、やって来ている鴨を『ヒドリガモ』と断定してましたが、その後の観察でその根拠があたっていないことが分りました。従って、不明のカモ達に訂正させていただきます。


『ナガサキアゲハ』と『ナミアゲハ』

9月10日に福島大池で野鳥観察をしているときに、デジスコの画面に大きな蝶が飛び込んできた。
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真っ黒で翅の付け根にチラチラと赤斑が見え隠れしている。尾状突起は無く20m程の距離があるにも拘わらず、とても大きく見える。
『ナガサキアゲハ』だ。
『ナガサキアゲハ』は本来九州地方以南に生息していたが、最近は関東でも確認されツマグロヒョウモンと共に生息域を北に広げている蝶の一つだ。
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私にとっては初見で、その大きさに驚かされた。
この個体は全身が黒いことから、オスと思われる。メスは翅に白い部分が有るということだ。
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直ぐ近くには、『ナミアゲハ』が2羽、吸水をしていた。
このように蝶は蜜や樹液だけではなく、水辺で吸水をすることも多い、特に鳥獣糞などがあると、ミネラル補給のために好んで集まるようだ。


冬鳥がやって来た

おはようございます。ヤット季節が本来のあるべき姿に戻ってきたようですね、爽やかな朝を迎えています。
昨日は又有馬富士公園に出かけました。9月10日に訪問したときに、野鳥観察の先輩から、冬鳥の鴨の先陣がやってきたと聞いていましたが、その後まだ私はお目にかかれなかったもので是非会いたいものだ思っていました。
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実は昨日その願いが果たせました。鴨に会うことが出来ました。全部で8羽いました。
渇水で水面が狭くなってますので、遠くて肉眼では何鴨かわかりません。写真を撮ってヤット判りました。これからも継続して観察していきます。
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『ヒドリガモ』です。まだ、オスも夏羽のままですから、メスと変わりない装いですが、頭が薄っすらと冬羽に換わっているものもいますし、先の黒い灰色の嘴からヒドリガモであることは明らかです。
9月15日に更に鮮明な写真を撮って確認したところ、嘴の灰色が確認できませんでした。勝手ですが、未確認の鴨ということにさせていただきます。
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ヒドリガモはこの池はもちろん三田の他の池でも圧倒的な数を誇る冬鳥です。今年もやがて沢山の仲間がやってきてくれるでしょう。この福島大池には毎年『アメリカヒドリ』がやってきます。(混血かもしれません、オスの一羽は判るんですが、メスがいるかは判りません)ボチボチ冬鳥のシーズンに入ります。楽しみにして訪問して下さい。


ミステリアスな『ウスグモスズ』

おはようございます。
今日は以前から気になっていた昆虫の話題です。
福島大池の遊歩道には古いアラカシの樹が2~3本あるのですが、その樹の幹にいつもいる虫です。
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大きさは7~8ミリで長い触角を持っているコオロギのような虫です。樹上を好むようでいつもこの樹で暮らしているようです。
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同定の方はハッキリ言って直ぐに終わりました。『ウスグモスズ』というコオロギ科クサヒバリ亜科の虫です。オスでも鳴くことは無いそうです。しかし、この虫は調べれば調べるほどミステリアスなのです。
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1960年代に関東地方で発見され、その後西のほうへ広がっているようです。1970年には日本人と思われる人物が新種として登録しています。学名はUsgmona genji (Furukawa 1970)となっています。にも拘らず、帰化種といわれているのです。しかも、世界分布を調べると、塗りつぶされているのは日本列島だけでした。どうもよく判りません。
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発見から40年経過して600キロ離れた、当有馬富士公園でも見ることが出来るようになっているのですが、その移動手段は何でしょうか?集団で写っている中に長翅形のウスグモスズが1匹混ざっています、真ん中にいます。この連中が飛んで移動をしているのでしょうか?


『センニンソウ』

今園内の日当たりの良い花の道などでは『センニンソウ』の花が盛りになっています。
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『センニンソウ』はキンポウゲ科の蔓植物で、葉は3~5枚の羽状複葉になっており小葉は全縁です。キンポウゲ科の植物の多くがそうであるようにこの植物も有毒植物です。
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遠くからも白い十字の花が良く目立ち、近付くと仄かないい香りがします。花弁に見えるのは萼片で、花弁はありません。
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秋になると果実が出来、其処から白い髭が出てくるさまは面白く、人気が有り、その姿を仙人の髭にたとえ、名前の由来となったという説があります。
わたしも果実の写真を撮るのを楽しみにしています。
よく似た植物に『ボタンヅル』がありますが、葉の形が異なり、不揃いの鋸歯を持つ3出複葉となっており一目瞭然です。


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