く~ちゃんの自然観察記

身近な自然観察や日々の出来事を気ままに綴っていきます。

2011年06月

今年はことのほかヤマボウシの花数が多く、山をきれいに彩ってくれていました。
白い花弁のように見えているのは萼片が変化したもので、本当の花は中心の丸い部分についています。
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近付いてそれを観察すると、真の花が咲いていました。
実が色づくのが待ち遠しいですね。


公園でも池の土手や、棚田の土手によく咲いています。
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『ノアザミ』と言い、春から夏、稀に10月頃まで花をつけています。キク科の多年草で、筒状花のみで構成された花冠は直径が3センチほどの紫色です。
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総苞には粘りが有り、鋸歯は鋭く尖っていて、家畜などの食害を防いでいるのでしょう。
緑の原にところどころ紫色の花が咲いてなかなか風情があるものですよ。


『コガタルリハムシ』だと思われます。
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林の生態園のヤブランの葉の上に乗っていました。この種の食草は「ギシギシ」とされていますので移動中にチョット休憩しているようです。5ミリほどの綺麗なハムシです。これはお腹が大きいので多分妊娠してるメスだと思われます。卵を産み付けるギシギシを探していたのかもしれませんね。


今時分はコナラの枝先に、このような色鮮やかな塊を見かけることがあります。
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これは『ナラメリンゴフシ』と呼ばれている虫こぶです。これを作った犯人は『ナラメリンゴタマバチ』という3ミリ以下の小さな小さな蜂の仲間です。
直径は3センチほどあり、太陽に当たる部分は赤く色付きまるでリンゴのようになっています。果実では有りませんので絶対に口にしないでくださいね。
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中にはナラメリンゴタマバチの幼虫が70~80匹入っていますよ。やがてこの中でサナギになり羽化して、表面に無数の穴を開けて外へ出てきます。
虫こぶの名前の付け方は以前にも書きましたが、おさらいです。
「植物の種類」+「出来た場所」+「形状」+フシ(五倍子)でしたね。
この場合は「楢」+「芽」+「林檎」+五倍子で『ナラメリンゴフシ』になります。


園内いたるところで咲き始めたヒメジョオンを見ていたら、その茎にこの虫さん達が仲良くしているところに出くわしました。
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『キクスイカミキリ』と言うらしいですよ。『キクスイ』は『菊水』じゃなくて『菊吸い』から来てるらしいです。
体長は1センチに満たないカミキリムシ科の昆虫で、菊の栽培家にとっては馴染みのあるというか、目の敵にされている虫だそうです。
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交尾後メスはキク科の植物の先端から10センチくらい下方の茎に噛み傷をつけ産卵をします。噛み傷は2箇所つけるので先端のほうは萎れて枯れることになります。又、孵化した幼虫は茎を食べながら下垂し根の近くまで下りて其処で成虫になります。従って、根を残し全部枯れてしまうことになってしまうそうです。
公園ではヨモギが被害を受けているのをよく見かけますよ。


林の生態園の湿地でこのトンボに出会いました。そして、迷った末『アサヒナカワトンボ』のオスと同定しました。
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「アオイトトンボ」より少し大きく、翅や体色が異なっていましたので、例によってWEBで調べました。
非常によく似たトンボに「ニホンカワトンボ」というのがおります。ニホンカワトンボには透明の翅のものと赤橙色のものの2種類がいるようです。しかし、お隣の神戸市には透明のニホンカワトンボは居らず有色だけであること、透明色はアサヒナカワトンボであることが確認済みだそうで(神戸のトンボ・トンボ標本箱・ニホンカワトンボを参照)、それに習ってこの公園のトンボもアサヒナカワトンボとさせてもらいました。
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翅についている縁紋の色が赤いことから、この個体はオスであることがわかります。メスは白い縁紋だそうです。


もう最盛期も過ぎたのかもしれません。
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『スイカズラ』の花です。今年はこと他多く咲いていたようです。多分自生種でしょう、林縁の其処彼処で甘い香りを放っています。
スイカズラを漢字で書くと『吸い蔓』と書くらしいですよ。花を摘んで根元を吸うと甘い蜜があるといいます。この種ではやったことありませんが、私達の小さいときは、ヒラドツツジの花を摘んで吸っていた事を思い出します。
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筒状の花ですが先端は上下2枚の唇状となり、上部の先端は4枚に分かれた変わった形をしています。咲き始めは白色ですが、徐々に黄色く変色していきます。そこで白と黄色が混在するところから、金銀花とも言われているようですよ。
常緑のつる性植物です。


園内の林縁や道端のやや湿った場所には『ヘビイチゴ』や『ヤブヘビイチゴ』の実が一杯なっています。
どちらも「蛇」の文字が入っていますが、別に蛇が食べるというものではなく、蛇が出やすい場所に生えていることから付けられたようです。
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上の写真は『ヘビイチゴ』の実です。直径が10ミリほどの小粒の球形で表面はあまり艶がありません。我々が食べる苺同様花床が肥大してその上に痩果(粒粒)が付いていますがよく見るとその痩果にシワがありますね。それがヘビイチゴの特徴です。
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つぎに『ヤブヘビイチゴ』の実です。ヘビイチゴよりも少し大きな実で艶があります。痩果にはシワがありません。また副萼片が大きくよく目立つのも特徴です。
どちらも美味しそうですが、まずくて食用には向かないですよ。


赤とんぼと共に一番なじみのあるトンボだと思います。『シオカラトンボ』は人里にも広範囲に生息していて、さほど警戒することもなく近付いてきます。
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生まれたときはオスもメスも同様の黄褐色の体をしてますが、成熟するに伴いオスは黒化し、胴体部分には白い粉を吹くようになります。この白い粉を塩にたとえて名前が付けられたようです。
若い個体はオスメス同色ですが、複眼の色は異なり、碧眼の個体はオスということになります。
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メスはその体色から『ムギワラトンボ』の別名を持っています。


今回は思わずドキッとする写真がありますので、芋虫嫌いの方は見ないほうがいいかも・・・・。アップしようかやめとこうか迷ったのですが、これも自然の一部と思いアップすることにしました。
ガーデン階段を上がってきて学習センターに戻ろうとしていた途中、ふと横を見ると2m程のさほど大きくない木に一杯の虫虫虫・・・。
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もちろんその場で何者かは判りませんので、写真を持ち帰りWEB検索をしました。
『コブシハバチ』の幼虫と判明しましたよ。名前のとおり、幼虫はコブシの葉を食べて大きくなります。ハバチには数多くの種類があるようですが、幼虫が植物の葉を食べることは共通しており、手で掴んでも刺すことのない安全な蜂です。
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現地で気が付かなかったのですが、2枚目の写真にはなんとナナフシモドキが写ってるじゃありませんか・・・。大量のハムシの赤ちゃんに目が行って、全く気付きませんでした。くやし~い・・・・。
後日現地を訪れましたが、木は完全に丸坊主、コブシハバチの幼虫は極少数しか残っていませんでした。そして足元には食糧を求めてさまよう虫の群れが・・・。
限りある資源を食い尽くして路頭に迷う人類の行く末を暗示するかのように・・・・。


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