く~ちゃんの自然観察記

身近な自然観察や日々の出来事を気ままに綴っていきます。

2011年12月

冬枯れの林にはさしたる観察対象も見つからないのですが、林床の落ち葉を掻き分けると草の芽が春を待っています。
その中の一つにこの『ゲンノショウコ』があります。
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夏から秋にかけて白やピンクの花を咲かせてくれ、結実しても変わった形で楽しませてくれました。
多年草のフウロソウ科の植物で、一度根付くと絶つのは難しいとさえ言われている丈夫な野草です。
下痢によく効く薬草として古くから使われてきました。植物の茎や葉を使う薬草は一番精力が強い花時に収穫し乾燥してすりつぶして利用します。
公園ではちょうどそのころに下草刈りが行われ、花を楽しむ余裕もなかったのですが、この草にとってはかえって良かったのでしょうか、力強い株になっている気がします。



いろいろな出来事があった2011年でした。本日をもって今年のブログ更新を終了させてもらいます。ご愛読ありがとうございました。来年は1月4日に再開の予定です。


臨床の落ち葉の中から、チラッと顔を見せていた『ヒメカンアオイ』を見つけました。ソ~ット落ち葉を移動させ、姿を見せてもらいました。流石にまだ花は咲いていませんが、何やら蕾らしきものがついています。蕾じゃなくて新芽かもしれませんが、これから先、十分観察に値する発見でした。
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ヒメカンアオイは当地の林床では時折見かける植物で、「ギフチョウ」の幼虫の食草としてもよく知られています。終齢期の幼虫は地表で蛹化し、落ち葉の寝床で冬を越し、春に綺麗な姿を見せてくれます。今年の春は私も林の中で出会いました。日本の固有種であるこの蝶を増やす意味からも、ヒメカンアオイが増えることを願っています。


この植わっているたくさんの草は何だかわかりますか?実は彼岸花なんですよ。
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彼岸花は中国から渡ってきた数個の球根から日本に広まったとされているようです。お彼岸のころに花茎を伸ばして50センチほどになると先端の苞が割れて中から数個の花が出てきます。花は散形に広がり幅数ミリ長さ40ミリほどの赤い花弁の花を付けます。そして花が枯れた秋にはこのような葉を伸ばし始めるんです。冬の弱い太陽の光を使って光合成して養分を球根にため、子孫を増やしていくのです。そして春になると、この茂っている葉はすべて枯れてしまいます。日本にある彼岸花には種が出来ず、すべて球根で増えていくようですよ。
球根には毒があり生食はできませんが、水に長時間さらすことにより毒が抜けるため飢饉や戦の時の非常食として昔は利用されていたようです。


公園には自生種あり、植栽ありでかなり多くの馬酔木の木があります。夏の終わりからつけていた蕾はやっと大きくまた赤くなってきました。
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春には白い釣鐘上の花をいっぱいつけ、人々の目を引く馬酔木ですがこの木には毒があることで知られており、森の動物なども食べることはありません。
葉を煎じて殺虫剤として利用する試みもなされているようです。
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花がきれいなため観賞用として庭木に利用されています。


水辺の生態園を歩いていますと、池の表面が写真のように赤く染まっていました。赤といっても小豆色に近い赤です。
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不思議なこともあるものだと近付いてみますと、一面が水草で覆われていました。その水草の色が小豆色だったのです。
おおわれていたのは南東隅のごく一部でした。
写真を撮り持ち帰り調べてみますと、『アカウキクサ』という多年生のシダ植物で、本来は緑色ですが、紅葉して赤くなっていたようです。
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近付いて観察すると、まるでヒノキの葉を拡大したように葉が重なり合っています。単体の大きさを確認していませんので詳しくは分かりませんが、もし3枚の葉が一個体だとするとかなり小さなシダになりますね。次回訪問した時は一部採って観察してみたいです。


園内には植栽により多くのクヌギが植えられています。クヌギやコナラの木は冬になっても茶色く変色した葉を付けている木が多く、まるで枯れてしまったような印象を受けます。
落葉するには葉の付け根に離層というコルク質の層が出来て養分が葉に行かなくする必要があるのですが、これらの木はその離層ができるのが新芽が展開を始めるころになるので春になっても茶色い葉を付けているのです。
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クヌギの冬芽を撮ってきました。もう一枚の写真にはまだ落葉しない葉と、葉についた虫こぶ(クヌギハタマフシ)が写っています。


今年の秋は公園でたくさんの『ツリガネニンジン』の花を見ることが出来ました。花が終わったこの時期はすべての株がロゼットの状態になっています。
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この状態の時に出る葉を「根出葉」といいますが、ツリガネニンジンの場合春には枯れてしまい、新たに輪生した茎出葉が出てきます。大きくまるい根出葉と異なり、鋸歯のある先のとがった楕円形の葉に代わります。この新芽は山菜の「トトキ」として人気があるようですね。
来年もかわいいベル状の花をたくさん咲かせてほしいものです。


福島大池には『オオバン』が番でおります。この冬はこの池で過ごすのでしょうか、やってきてから1ヶ月以上たっています。
オオバンはクイナ科の水鳥で日本では留鳥または漂鳥として繁殖と越冬をしています。北海道・東北地方のものは南へ移動して越冬してるようですね。
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クイナは『水鶏』といわれるように、水に依存していて、潜って水草や水生生物を捕食しています。足の指には水かきはないのですが、ヒレがついていて泳ぐのはバンよりも上手です。
嘴と前額部が白く首からは上は真っ黒で胴体は黒っぽい灰色です。しかし日陰に入ると全身が黒く見えてしまいます。
水辺に上がって草を食べているときもありますが、危険を感じるとすぐ水面に戻ります。


この冬は未だ青々としたフキの葉を見ることができます。この時期にフキノトウがあるのだろうか?、あるとしたらどんな形なのか、変な好奇心を持ってフキが生えている付近を探してみました。
落ち葉を掻き分け掻き分け探しても一向にそれらしい姿を見ることができませんでした。
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青い葉を付けたフキの根元を探すと、3本の芽らしきものが見えてるのが有りました。
2本は細く1本は太いもので、いずれもまだ小さく、何なのかさっぱりわかりません。細いのは地下茎が表に出てるのかな?なんて思ってるのですが、春になるとわかると思いますのでまた出直します。


今年も残すところあと2週間になってしまいました。三田の今シーズンの最低気温は-5.1度で、年内にこんな低い温度になったことはあまり例がないのではないでしょうか?
さて公園の話になりますが、この公園一帯は白亜紀後期の流紋岩地質になっていまして、本来的には『アカマツ・コバノミツバツツジ』の植生が見られます。しかし、今は松枯れや植栽によって、どんどん変化してきています。
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『コバノミツバツツジ』の冬芽を撮ってきました。桜のころに山を彩る赤い花を咲かせてくれます。関東方面は「ミツバツツジ」が生えているそうですが、関西はコバノミツバツツジになります。ミツバツツジより葉が小さいのでしょうかね、比較したことないからわかりませんが…。


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